またまたライカですいません。ちょっと長いので興味無い人はスルーでお願いします。
前回なんとか修理できたので、調子にのってもう一度LeicaM4をバラしました。
せっかく直ったのに何でバラしたかというと、巻き上げやシャッターの感触が微妙に悪かったからです。
ライカという会社は元々はライツ社だったわけで、ライカという名前はライツ社のカメラということで銘々された単なるカメラのブランド名でした。
いまでこそライカ社は金持ち相手に性能に見合わない値段でブランドカメラを売るカスメーカーに成り下がってますけど、ライツ、ライカ社は大きく4期に分かれます。
- 戦前戦後のライカ版カメラの総本山、ライカなら家一軒の値段と言われた第一期ライツ社
- カメラメーカーの頂点にいながら異次元の新型M型ライカを投入し、日本のコピーメーカー(ニコン、キヤノンを含む)を一眼レフへ走らせた黄金時代の第二期ライツ社
- 一眼レフに推されて経営が傾いてしまい足掻く第三期ライツ社、その後ライカ社
- 不承不承、新たな技術を取り入れつつブランドを傘に時代遅れの骨董品を新品で売る現在の第四期ライカ社。
値段よりも最高の品質のカメラを生産していたのは第二期まで、第三期に入る過渡期に生産されたのがこのM4です。なのでM4は途中からコストダウンの影響を受けています。
とくにシリアルの120万台以降はこの傾向がはっきりします。私のは125万台なのでダメな時期に生産されたM4ってことになります。
ただし、整備する人が整備すれば120万台以降のM4でもそれなりの感触になります。こればっかりは触って見なければわかりませんが、新宿のマップカメラあたり簡単に試せる場所に置いてあって、121万台でもなかなかの逸品がありました。
マップカメラはウメハラカメラサービスのライカが置いてあるらしいので、かなり良い整備の品だったのかもしれません。とにかく手元にあるM2やM4と、マップカメラで触ったオーバーホール済みの120万台以降のM4の感触の違いに衝撃を受けました。
ミニカーでもいつかは最高の腕のフィニッシャーにお願いして作ってもらいたいと思いつつも、その機会が訪れることは無いのと同じで、いつかはウメハラカメラサービスへ自分のカメラを整備に出したいと思いつつも、その機会が訪れることは無さそうです。
なぜか?ミニカー制作もライカの整備も、こんな楽しいことをお金を払ってまで他の人にお願いする理由が無いのです。自分の手でという点に結果よりも満足感が宿るのではないかと思います。
という訳で、名人に挑戦とは大げさ、とりあえず、自分でどこまで出来るかやってみるのです。
いつもはバラさない部分まで分解してしまいました。ギアは単なる円形ではなかったり、一度バラすと正規の位置へあわすのが大変です。(さしずめカムとクランクの角度を調整しつつエンジンを組むがごとくです。)
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これはシャッターブレーキ、バネで高速に移動するシャッター幕を静かに止めるためにはここの整備が必須です。
1954年デビューのM3から搭載です。1954年頃と言えばジャガーD-Typeがディスクブレーキでルマンを制した時代です。
こちらのブレーキは手前の真鍮製ブレーキシューに上の黒いディスクが擦るドラムブレーキです。左横のヘアピン状のバネをさらに横の楕円ネジで押さえて、ブレーキの踏力を調整できます。面白いっす。
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その他、あっちを外しこっちを外し、動かない。。。ヤベェ、あ、構造がわかったなどと、ひたすらつつき回して、長年の摩耗時に出たカスを掃除し、グリスアップして何とか無事組み上げることができました。
まだまだ、あのウメハラの感触にはほど遠いですけど、やる前とは雲泥の差(気のせいとも言う)に満足です。もちろん構造や部品同士の関連、役割について理解できたのが一番の収穫です。
自分の機械を好きなところまでバラして、整備できるのは楽しいことです。
おはり
いやいや!相変わらず勇者ですなぁ!(笑)
大学生の頃ジャンク品のカメラを買って分解して遊んだことはあるけど、やっぱりライカはねぇ!
でぇ、最近の買い物はM8、中古市場も値段がこなれてきたので買ったのですがデジタルでライカである必要は無いかな?が正直なところです。
>こいでさん
いつもライカネタにコメントありがとうございます。
遂に!買われたのですね。こんど見せてください。
私もM8の値頃感は非常に魅力を感じております。
さっさとM10が出てM9がM8と同じくらいの値段にならないかと淡い期待をしております。
ただ、こいでさんのおっしゃるように、私自身のFinePixX100でもあまり出動しない今ではデジタルMを入手してはたして使うのかどうか、空シャッターばっかりで情けないですけど銀塩だからライカなのかもなぁと思うのはありますね。