三歩進んで二歩下がるじゃなくて、二歩下がって三歩進むの方が正しいかもしれない、
気になる所を直して、その勢いで新しい部品を少し付けるみたいな
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いろんな部品を着けてネジをキュキュっと締めると傾いているなぁと
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自分の目は傾いて見えるけど、あんまり信用できないので、ちゃんと確認する
そもそもテンダーと角度が…
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分解して、どこから傾きが始まっているか確認、台枠や動輪部分はOK
根本原因はボイラー下部の突き合わせ部分に調整しきれない段差(0.1mm以下?)がある。
胴受けとシリンダーブロック左側が当たっている、さらに、ここも左だけ当たっているので右と同じくらいになるように調整
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分解したついでに仮留めだったキャブ妻板を外して、ボイラーの洗浄栓をつけちゃいます。
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栓のネジ位置というか向きは頑張って探すとだいたい見つかるけど、巷の作例みると適当なんで、私も適当にやります。
表から抑えて裏から半田付け、ロストは高熱量が必要でコテ先がデカイので結構大変
画像見る限りは右側の2個はボルトが無いっぽいが…
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給水温め機の角度が気になる
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いったんロストワックスパーツを外してやり直したけど、なぜか同じ位置に付いてしまった(笑
上の穴が一部隠れているので、これでは部品がつかない、この穴に何が付くのか確認して再チャレンジします。
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まぁOKですかね。
正面からも見るようにしないとイカンですね。
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常に左右から見るようにしないと後でアレっ?ってなりそうです。長いから向きかえるのが面倒なんですけどね。
しかしカッチョいいなぁ、堪らん
Bosica vs CAR
Newcon 1/43 289 Cobra と 同 Daytona Cobra は大昔のコジマオリジナルのWメタルキットで、どちらもred capが原型を担当しました。ホワイトメタルとは 「錫 鉛 その他金属の合金」で、身近な物ではハンダが成分近い。
Wメタルキットの場合、鋳造工房に渡す原型は金属で作る必要があります(理由は後述します)。シャーシやダッシュボード等は真鍮板を糸ノコでカットしてハンダ付けすれば良いのですが、さすがにボディはそういう訳にはいきません。ワックスで原型を作って、ロストワックス製法でWメタルや真鍮に置き換える方法もありますが、ワックスなんか 触ったこともありません。
そこでボディの大まかな形を粘土や木やパテの塊などで作リ、シリコンゴムでメス型を取り、そこへ溶かしたWメタルを重力で流し込んで、一回り大きな 肉厚な 何となくその車らしい形をした Wメタル製のプレ原型を作ります。これを削り込んだり ハンダを盛ったりして最終原型に仕上げることにしました。
Wメタル鋳造工房では作業能率その他の理由から、上下2枚のゴム型(乳白色のシリコンゴムではない 黒い天然ゴム)の間に ボディが3-4個収まる型を作り、1回の鋳造で数個の製品ボディができる方法を採ります。鋳造工房に渡した原型ボディの子ではなく 孫が納品されるのです。Wメタルは1回の鋳造で3%縮むので 2回だと6%縮み、誰が見ても一回り小さくなってしまいます。
天然ゴム型による遠心鋳造法 → 直径30cm 厚み数cm 円盤状の黒い天然生ゴムを2枚用意します。上下2枚のゴム型の間に ボディその他のパーツを挟み(ボディなど上下に厚みのあるパーツは 事前にゴム型をボディに合わせて掘っておく)、オーブンで加熱加圧して上下2枚のメス型を作ります。この為 工房に渡す原型は加熱加圧しても壊れない材質で作らねばなりません。出来上がった上下2枚の天然ゴム型を遠心鋳造機にセットし モーターで回転させ、ゴム型中央の湯口から溶かしたWメタルを注ぎ込み、遠心力でランナーを通ってゴム型内部のボディ等があった空間にWメタルを隅々まで行き渡らせて 複製品を得る製法を遠心鋳造法と言います。
さてボディ等が一回り小さくなってしまうのは、事前に原型を一回り大きく作っておくことで 比較的簡単に帳尻を合わすことが出来ます。しかしボディ各部の表情やボリューム感までも失われ、見るも無残 貧相になってしまうのは問題です。体重70kgの男性が大病をして1ケ月入院し 退院時にはゲッソリ痩せて60kgになってしまった、そんな状況と似てます。2段階鋳造工程での変形分を見越して、原型を一回り大きく そして各部の表情はふっくら大袈裟にしておくのがコツです。問題は「大袈裟」の程度です。
Newcon 289 Cobra roadster の場合、事前の取材で 幸運にも427実車の運転席に座らせて頂いた貴重な経験があり、その時の印象から ボンネットをふっくら丸くさせたかったのです。ちょうどその頃 あのBosicaのFerrari 375MM(ドア開き エンジン付)を 同じイタリアのCARがコピーした事がありました。当時偶々BosicaとCARの両375MMキットを完成品に仕上げたことがあり、CARはボディが上下に潰れ、物の見事に肉痩せして無残でした。Wメタル鋳造工程で ボディがどの位どう変形するのかが 手に取るように解り、とても参考になりました。エンドユーザーにはあまり関係ないことですが、鋳造工程でのWメタルボディの変形とその対処法は、原型師にとって避けて通れない悩ましい関門の一つです。
レジンボディの場合 シリコンゴム型による複製ですので、原型を金属で作る必要はなく、原型と製品の差は Wメタルキット程大きくないので、原型製作時に特に気を使う必要はあまりありません。
>red cap様
コメントありがとうございます。
一度型作ると電位で型密着させるので原型の表面が焼けたようになってしまうまでセットですね
3線式Oゲージの終焉
昭和35年くらいまで、軌間32ミリ 3線式レールの上を走らせる Oゲージの鉄道模型が生き残ってました。オーゲージと呼んでましたが、どうやらゼロ番ゲージが正しいらしい。当時まだ小学生でしたが、池袋から丸ノ内線に乗って 銀座天賞堂へ行くと、2階に上がる階段の途中のショーケースに Oゲージの長大なアメリカ型電気機関車の完成車が 10万円近い値段で飾ってあって、度肝を抜かれたことがありました。
小学生がお年玉を貯めて買えたのは 安価なBロコやEB58で、ブリキ製の簡単なレールを畳の部屋に広げ 初めは円周レール、その内ポイントを買って車庫にしたり、引っ張る貨車を買い足したりして楽しんでました。手元のトランスもモーターも交流なので、バックさせる時は 機関車横の逆転SWを操作しなくはならず、面倒くさいというか 興醒めでした。
当時 西暦でいうと1960年頃 日本の貿易収支が好転し 輸入が自由化されました。レベル AMT モノグラムと言ったアメリカ製のプラモデルがどっと輸入され、デパートや町の模型店に並ぶようになり、あまりの出来の良さにビックリ 腰を抜かしました。魚藍坂下の かつみ模型 で買った レベルの1/25オースティン ヒーレー は 今見ても素晴らしい。この時を境に 多分にオモチャっぽいOゲージ鉄道模型から 車のプラモデルに転向しました。
ちなみにOゲージの縮尺はおよそ1/43、ダイキャスト製ミニカーは元々Oゲージ鉄道模型の情景用に企画されたようです。踏切があったら 誰だってそこに同スケールの自動車を置きたくなりますよね。